「基礎的な英文解釈は終えたはずなのに、MARCHレベルの過去問になると急に読めなくなる……」「なんとなくの意味はとれるけれど、和訳問題で減点されない自信がない……」 基礎固めを終えた受験生が次に直面するのが、この「標準」と「難関」の壁です。一文が長く、構造が入り組んだ英文を前にすると、途端にフィーリング読みに戻ってしまう。
その壁を乗り越えるための最強の武器が『基礎英文解釈の技術100』です。「基礎」という名前に騙されてはいけません。これはMARCH・関関同立・中堅国公立大学の合格点を勝ち取るための、本格的な演習書です。今回は、この1冊を合計「68時間」で完璧に習得し、難関大の長文を読みこなすための戦略を伝授します。

参考書データ
| 項目 | 詳細 |
| 書名 | 基礎英文解釈の技術100 |
| おすすめ度 | ★★★★★(星5) |
| メイン対象 | MARCH、関関同立、中堅国公立大学を目指す受験生 |
| 前提レベル | MARCHレベルの英文法を完成していること |
| 到達レベル | MARCHレベルの長文を安定して読める解釈力 |
| 問題数 | 例題100問 + 演習問題100問 |
| 修了目安時間 | 計68時間(1周目34h + 2周目17h + 3周目17h) |
なぜ、『基礎英文解釈の技術100』なのか?
MARCHや関関同立の入試問題では、教科書レベルの知識だけでは対応できない「倒置」「省略」「挿入」が頻繁に登場します。本書はそれらを100個の「技術」として体系化しており、難関大入試で狙われるポイントを網羅しています。
長文読解への接続がスムーズ
本書の例題は、単なる短文ではなく、ある程度の長さを持った「意味のまとまりのある文章」です。そのため、文構造を分析する力だけでなく、文脈を追う力も同時に養われ、スムーズに「英語長文」の演習へと移行することができます。
人気書「英文解釈ポラリス1」との違いは?
同じレベル帯で人気の『英文解釈ポラリス1』と比較して、どちらを選ぶべきか迷うかもしれません。決定的な違いは「扱われている英文の長さと質」です。
- 英文解釈ポラリス1: 最新のトレンドを反映していますが、一文一文が比較的短く切り取られている傾向があります。
- 本書(基礎100): ひとつの例題がしっかりとした長さ(パラグラフに近い分量)を持っています。
このため、より実践的な「長文読解に近い負荷」でトレーニングしたい場合、あるいは網羅性を重視する場合は、本書の方に分があります。
メリット・おすすめする理由
- 圧倒的な網羅性: 100題というボリュームで、中堅~難関私大で出題される構文パターンをほぼ全てカバーできます。「これだけやったのだから、知らない構文は出ない」という自信がつきます。
- 解説の信頼性: 「なんとなく」を許さない詳細なSVOCの図解があり、なぜその訳になるのかが論理的に説明されています。
- 復習のしやすさ: 以前のシリーズ同様、見開き構成で見やすく、学習のサイクルを回しやすいレイアウトになっています。
【重要】購入前の注意点・デメリット
- 英文法の完成が必須: 本書は「基礎」とついていますが、内容は応用レベルです。不定詞、関係詞、分詞構文、比較などの文法事項が頭に入っていない状態で取り組むと、解説を読んでも理解できず挫折します。必ず文法を固めてから挑んでください。
- 演習問題はカットする: 本書には例題のほかに演習問題が100題ありますが、現役生や時間のない受験生は例題100題のみに絞ってください。演習問題まで手を出すと消化不良になります。例題だけで必要な技術は全て網羅されています。
68時間で攻略!「例題」完全制覇の3周サイクル
難関大レベルの解釈力を手に入れるための、無駄を削ぎ落とした3周プランです。
1周目:【構造把握】思考プロセスを確立する(目安:34時間)
- 目的: 複雑な英文の構造を正確に見抜き、正しいプロセスで和訳を作る。
- ペース: 50分で3題
- 手順:
- 辞書を使わずに自力で文構造(SVOC)を分析し、和訳を紙に書く。
- 解説を熟読する。
- 【最重要】 和訳が合っているかどうか以上に、「解説通りのロジックで解けたか」を確認する。
- 「結果的に訳は合っていたが、構造把握が勘だった」というケースが一番危険です。わかっているつもりで解説を読み飛ばさず、細部まで理解してください。
2周目:【再現性確認】セルフレクチャーで論理を定着(目安:17時間)
- 目的: 解説のロジックを自力で再現できるようにする。
- ペース: 50分で6題(1周目の倍速)
- 手順:
- 問題文を見て、再度和訳を作る。
- セルフレクチャーを行う: 「ここは関係代名詞の挿入節で、ここの動詞につながるから……」と、解き方の根拠を自分自身に説明する。
- 説明が詰まった箇所は、もう一度解説を読み直して確認する。
3周目:【速読回路】直読直解で仕上げる(目安:17時間)
- 目的: 日本語を介在させず、英語のまま理解する「直読直解」を身につける。
- ペース: 50分で6題
- 手順:
- 2周目と同じペースで進める。
- 音読(直読直解): 英文を声に出して読みながら、英語の語順のまま頭から意味をイメージする。
- ここでも「返り読み」は厳禁です。MARCH以上の長文は、返り読みをしていると時間が足りなくなります。前から順に情報を取り込む訓練を、時間の許す限り繰り返してください。
この参考書の「次」に進むべき道
この68時間を完走すれば、MARCHレベルの文構造で迷うことはなくなります。次は、その力を長文読解という実戦の場で発揮する時です。
- 『英語長文ソリューション2』へ進む:レベル的にも、本書の次に接続するのに最適な長文問題集です。本書で培った解釈力を使い、標準〜難関レベルの長文を「速く」「正確に」読む訓練に入りましょう。
まとめ
『基礎英文解釈の技術100』は、MARCH・関関同立への合格切符を手に入れるための通過儀礼です。
- MARCHレベルの英語で高得点を取りたい人
- 和訳問題で減点されたくない人
- 長文読解のスピードと正確性を両立させたい人
1日1時間強のペースなら約2ヶ月、集中的にやれば1ヶ月で終わります。演習問題は捨てて、例題100題を完璧に仕上げてください。その先には、難関大の長文が驚くほどクリアに見える未来が待っています。




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