「単語と文法は一通り覚えた。解釈(読み方)の勉強もした。でも、いざ長文問題になると手が止まる……」 「いきなり過去問を解くのは怖いけれど、何をクッションに挟めばいいか分からない……」
基礎学習を終えた受験生が最初にぶつかる「長文の壁」。この壁を最もスムーズに乗り越えさせてくれるのが『岡本梨奈の古文ポラリス[1 基礎レベル]』です。今回は、古文読解のデビュー戦として最適なこの参考書を、合計「42時間」で骨の髄まで吸収し、日東駒専・産近甲龍レベル、そして共通テストへの足掛かりを作るための徹底活用法を伝授します。

参考書データ
| 項目 | 詳細 |
| 書名 | 大学入試問題集 岡本梨奈の古文ポラリス[1 基礎レベル] |
| おすすめ度 | ★★★★★(星5) |
| メイン対象 | 本格的に古文の長文演習を始めたい人 |
| 前提レベル | 古文単語・文法・解釈(読み方)が一通り頭に入っていること |
| 到達レベル | 日東駒専・産近甲龍、共通テストへの足掛かり |
| 問題数 | 14長文 |
| 修了目安時間 | 計42時間(1周目21h + 2・3周目21h) |
なぜ、長文の1冊目に『ポラリス1』なのか?
古文の長文問題集選びで最も重要なのは、「解説の丁寧さ」と「難易度の適切さ」です。本書はこの2点が、初めて長文に挑む受験生にとって理想的なバランスで設計されています。
「読み方」を実践する最初のフィールド
単語や文法の知識があっても、それを実際の文章の中でどう使うかは別問題です。本書は、ただ全訳が載っているだけでなく、「ここの助動詞がこうだから、主語はこれになる」といった、論理的なプロセスの解説が非常に充実しています。
有名ライバル「東進 古文レベル別問題集」との違い
「レベル別の薄い問題集」といえば『古文レベル別問題集(東進ブックス)』も有名ですが、今から選ぶならポラリスに軍配が上がります。
- 東進 古文レベル別問題集: 確かにレベル分けは細かいですが、解説があっさりしており、「なぜその訳になるのか」が省略されがちです。初学者が使うと「解説が理解できない」という事態に陥りやすいです。
- 本書(ポラリス1): 解説の分量が圧倒的です。すべての文に品詞分解と現代語訳がついており、視覚的に示されています。独学でも疑問を残さず進められます。
メリット・おすすめする理由
- 長文の「質」が高い: 掲載されている14題は、近年頻出のテーマや、読んでいて面白い説話などが厳選されています。「古文って意外と面白いかも」と思えるような良問揃いです。
- 「古文常識」も学べる: 本文の解説だけでなく、その文章に関連する当時の風習や文化(古文常識)も学べます。これが後の読解で大きな武器になります。
【重要】購入前の注意点・デメリット
あえてデメリットを挙げるとすれば、「これ1冊では入試標準レベルには届かない」という点です。
- 共通テストには足りない: 基礎レベル(日東駒専・産近甲龍レベル)の土台作りには最適ですが、これだけで共通テストやMARCHレベルで高得点を取るのは難しいです。
- 必ず「ポラリス2」へ接続する: 本書はあくまで「ステップ1」です。入試本番レベルまで戦うには、後述する上位版への接続が必須条件となります。
42時間で攻略!「透かし読み」で完成させる3周サイクル
ただ漫然と問題を解くだけでは力がつきません。以下のスケジュールと、特効薬である復習法「透かし読み」を徹底してください。
1周目:【理解】じっくり解いて解説を読み込む(目安:21時間)
- 目的: 初見の問題に触れ、解説を読んで「なぜその答えになるのか」を完全に理解する。
- ペース: 80分で1チャプター(1題)
- 手順:
- 時間を計って問題を解く(目安20〜25分)。
- 解説を熟読する。正解した問題も、根拠が合っていたか確認する。
- 【最重要】復習:「透かし読み」を行う(後述)。
2〜3周目:【定着】セルフレクチャーと古文常識の確認(目安:計21時間)
- 目的: 「読み方・解き方」を再現できるようにし、古文常識を知識として定着させる。
- ペース: 80分で2チャプター(1周目の倍速)
- 手順:
- 問題を解き直す(答えを覚えていても、解くプロセスを確認する)。
- セルフレクチャー: 「ここは『ば』+已然形だから確定条件で……」と、自分自身に授業をするように解説する。
- 解説ページにある「古文常識」や重要語句を再確認する。
- 【最重要】復習:「透かし読み」を行う。
【必須スキル】全周回で行う「透かし読み」復習法
解説を読んだ後、必ず以下の手順で復習を行ってください。これが古文読解力を爆発的に伸ばす秘訣です。
- 原文(古文)だけを見る。
- 一文ごとに、頭の中で現代語訳を浮かべる。
- すぐに全訳を見て答え合わせをする。
- 訳につまる箇所がなくなるまで、その文章を何度も繰り返す。
これを「スムーズに頭の中で同時通訳できる状態」になるまで繰り返すことで、古文の回路が脳内に出来上がります。
この参考書の「次」に進むべき道
この42時間を完走したあなたは、基礎的な読解の型が身についています。次は実戦レベルへステップアップしましょう。
- 『岡本梨奈の古文ポラリス[2 標準レベル]』へ迷わずこちらに進んでください。レベル1で培った「読み方」を、GMARCH・関関同立・国公立レベルの入試問題で試す段階です。解説の形式が同じなので、ストレスなく接続できます。ここで初めて、入試標準レベルの実力が完成します。
まとめ
『岡本梨奈の古文ポラリス[1 基礎レベル]』は、古文長文への恐怖心を取り除くための最高のパートナーです。
- まずは42時間(1日1.5時間で約1ヶ月)
- 解説を読み込み、セルフレクチャーできるようになる
- 「透かし読み」で原文から訳を即答できるようにする
この3つを徹底すれば、古文の長文は「なんとなく」ではなく「論理的」に読めるようになります。さあ、ポラリス1を開いて、古文読解の世界へ飛び込みましょう!




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