
「勉強しなきゃいけないのに、スマホを見てしまう」「机に向かうのが億劫で、つい部屋の掃除を始めてしまう」もしあなたが今、こうした行動をとっているのなら、それは単なる「やる気不足」や「怠慢」ではないかもしれません。 あなたのペンを止めている本当の原因。それは、「本気を出して勉強したのに、結果が出なかったらどうしよう」という、自分の能力の限界に直面することへの恐怖です。
心理学ではこれを「セルフ・ハンディキャッピング」と呼びます。あえて「勉強しなかった」というハンデを自分に課すことで、万が一失敗した時に「本気を出していなかったからだ」と言い訳できるように、無意識に自分を守っているのです。今回は、そのプライドと防衛本能が、いかに今のあなたの足を引っ張っているか、そしてそこからどう抜け出すべきかについてお話しします。
あなたはもう「無敗の天才」ではない
おそらく、あなたはこれまで、少しの努力でそれなりの結果を出せてきた「要領の良い」タイプだったのではないでしょうか。あるいは、周囲から「賢い」と評価されてきたのかもしれません。
しかし、もし今、志望校の判定や過去問の結果で躓いているのなら事実を直視する必要があります。 これまでの「要領の良さ」や「センス」だけでは通用しない領域に、あなたは今います。
プライドが高い人ほど、自分が「できない側」に回ることを極端に嫌います。しかし、受験勉強において、今の自分の立ち位置を認められないことは致命的です。「自分はまだ本気を出していないだけ」というポーズを取り続けても、偏差値は1ミリも上がりません。
「やればできる」という幻想を守るためのコスト
今、勉強の手を抜くことで、あなたは自分自身の心の中に一つの保険をかけています。 もし不合格だったとしても、「本気でやっていなかったから仕方ない」「本気を出せば受かっていたかもしれない」という可能性を残せるからです。しかし、その「可能性」を守ることに、何の意味があるのでしょうか。
厳しい現実ですが、受験は結果がすべてです。「本気を出せば受かっていた」という言葉は、不合格という事実の前では何の意味も持ちません。むしろ、全力を出し切らずに敗北することほど、後味の悪いものはありません。 傷つくことを恐れて全力を出さない姿勢は、プライドを守っているようでいて、実は「自分の可能性を自らの手で潰している」という事実に気づいてください。
大人の「本気」とは、熱血ではなく「淡々とした処理」
「本気を出す」というと、漫画やドラマのように鉢巻をして必死に机にかじりつくような、暑苦しい姿を想像して拒否反応を示しているのかもしれません。「必死になるのはダサい」と感じている節もあるでしょう。
しかし、受験やその後の社会において求められる「本気」とは、そのような感情的なものではありません。 感情を排し、必要な作業を淡々と遂行すること。 これが、大人の定義する「本気」です。モチベーションが上がろうが下がろうが、今日やるべきタスクをこなし、分からない問題を分析し、記憶する。そこに「熱さ」は必要ありません。必要なのは、正確な「実行力」です。
逃げ癖をつけるか、勝ち癖をつけるか
今、あなたが直面しているのは、単なる大学入試の合否以上の分岐点です。プライドを守るために「やらない言い訳」を作って逃げる癖をつけるか。それとも、恐怖を飲み込んで現実に立ち向かい、結果を勝ち取る癖をつけるか。
「傷つくのが怖い」という感情自体は、否定しなくて構いません。それは、あなたが自分の人生に期待している証拠でもあります。 ただ、その恐怖を「やらない理由」にするのは今日で終わりにしましょう。
結果が出るのが怖いからこそ、準備をするのです。 あなたのプライドは、逃げるためではなく勝つために使ってください。


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