【共通テスト失敗】安易な浪人はやめとけ。「成績は上がらない」残酷な現実と5つの覚悟

はじめに:その選択は「逃げ」か「攻め」か

共通テストの結果を受け、「思ったような点数が取れなかった。だから浪人しよう」と短絡的に考えていませんか?

もし今のあなたの動機が、「今の実力で受かる大学に行きたくない」という消極的な理由なら、私は全力で止めます。 浪人は、単なる「猶予期間(モラトリアム)」ではありません。現役時代の何倍もの苦痛を伴う、修羅の道です。

今回は、大阪大学合格のために1年間の浪人を経験し、現在は塾を運営する私の視点から、予備校のパンフレットには載っていない「浪人のリアル」をお伝えします

現実①:予備校業界の「2:6:2の法則」とさらに厳しい実感値

「もう1年あれば、時間はたっぷりあるし成績は伸びるはず」 これは浪人生が抱く最大の幻想です。予備校業界には、長年語り継がれる残酷な経験則があります。

「2:6:2の法則」

  • 2割: 成績が上がる
  • 6割: 現役時代と変わらない(現状維持)
  • 2割: 成績が下がる

さらに、私の個人的な観測(大手予備校での浪人経験)では、現実はもっとシビアでした。「成績が上がるのは2割、維持が4割、下落も4割」くらいの感覚です。

なぜか? それは、現役時代に失敗した原因(基礎力不足、演習不足、本番への弱さ、甘え)を根本から解決しないまま、「勉強しているフリ(予備校に通うこと)」で満足してしまうからです。「時間」が成績を上げるのではありません。「自己変革」だけが成績を上げるのです。

現実②:「孤独」とSNSが生むメンタル崩壊の夏

春(4月〜5月)は、「絶対にリベンジしてやる!」とアドレナリンが出ています。しかし、本当の地獄は夏以降にやってきます。

同級生のキラキラした投稿

スマホを開けば、InstagramやX(Twitter)には、先に進学した同級生たちの楽しそうな写真が溢れます。サークル合宿、旅行、アルバイト、恋愛……。 図書館や自習室に篭り、代わり映えのない参考書と向き合う自分との対比に、メンタルを削り取られます。

「個」の戦い

予備校に通ったとしても、基本的に浪人は孤独な戦いです。 「SNSをアプリごと消す」あるいは「他人の幸福を見ても一切動じない」という鋼のメンタルがなければ、秋頃には勉強どころではなくなってしまいます。

現実③:情報戦での孤立(入試は生き物である)

現役生には「高校」という強力なバックアップがあります。先生たちが最新の入試情報や傾向の変化を噛み砕いて教えてくれます。 しかし、浪人生(特に宅浪)は、それら全ての情報を自分で取りに行かなければなりません。

  • 共通テストの難化傾向
  • 志望校の配点変更や定員厳格化
  • 新課程による出題範囲の変化

「去年と同じ対策をしていれば大丈夫」と思っていると、足元をすくわれます。変化に対応するアンテナと柔軟性がなければ、情報戦で負けます。

現実④:「プライド」に1年の命を燃やす価値はあるか

「行ける大学」と「行きたい大学」の差を埋めるために、あなたの人生の貴重な1年を投資する価値が本当にあるのか、冷静な天秤が必要です。

その動機は「学歴コンプレックスの解消」だけになっていませんか?

もし来年、死に物狂いで勉強した結果、「第一志望には届かなかったが、今年の合格校よりは1ランク上の大学」に受かったとします。 その時、あなたは心の底から「浪人してよかった」と言えますか? ここが曖昧だと、仮面浪人や多浪の沼にはまる危険性があります。

現実⑤:親も人間。生活と金銭の摩擦に耐えられるか

予備校費用(約100万円〜)や生活費など、金銭的な負担だけではありません。生活面での摩擦も必ず増えます。

親も人間です。成績が伸び悩んでいるあなたを見れば不安になりますし、家でスマホを触っていれば「勉強しなくていいの?」と小言も言いたくなります。そんな時、「うるさいな!」と反発するのか、それとも「心配かけてごめん、今は休憩中だけど〇時から再開するよ」と建設的に返せるか。

親からのプレッシャーを跳ね返す、あるいは味方につけるだけの精神的成熟が求められます。

【決断のためのワーク】覚悟を決める3つの問い

ここまで読んでも「浪人する」という意志が揺らがないなら、最後に以下の3つを自問自答し、ノートに書き出してください。

1. 敗因分析(なぜ落ちたか?)

「英語が難しかったから」といった外的要因ではなく、内的要因を3つ言語化してください。


× 悪い例:長文が読めなかった。○ 良い例:単語帳の完成度が8割で止まっており、秋以降の復習をおろそかにしたため、推測読みが増えてしまった。

2. 環境設定(誰が管理するのか?)

予備校に行くなら費用はどう工面するか。宅浪なら、崩れがちな生活リズムを誰に監視してもらうか。「自分一人で管理できる」という過信は捨ててください。

3. 撤退ライン(引き際の設定)

「来年の共通テストで〇割取れなかったら、志望校を下げてでも必ずどこかに進学する」この約束を、今の時点で親と自分にできますか?「何がなんでも〇〇大学」という思考は、多浪への入り口です。期限を決めることが、集中力を生みます。

まとめ:それでも茨の道を歩む君へ

浪人は、決して「おすすめ」できる選択肢ではありません。 しかし、これだけの厳しい現実を突きつけられてもなお、「それでも自分はやりたい」と即答できる人だけが、あの「成績が上がる2割」に入ることができます。

もし、今の時点で迷いがあるなら、現役で受かった大学に進学することも立派な勇気ある決断です。 自分の心と、そして家族と、腹を割って話し合ってください。

次にあなたがやるべきこと

「浪人する」と決めたなら、今日にも自己分析を始め、終わり次第学習を始めてください

コメント

タイトルとURLをコピーしました