「高校に入ってから、数学が急に難しくなった」「授業のスピードについていけない」 そんな悩みを抱えていませんか?
高校数学は中学数学に比べて抽象度が上がり、進度も早いため、最初のステップで躓くと取り返すのが大変です。しかし、焦って難しい問題集に手を出しても、挫折するのがオチです。
今回ご紹介する『数学I・A 入門問題精講』は、そんな高校数学の「入り口」で立ち止まっている人のための救世主です。教科書内容をただなぞるのではなく、「なぜそうなるのか?」という本質的な理解を、独学でも無理なく積み上げられる名著です。この記事では、本書を使って高校数学の盤石な基礎を築き上げるための、3周合計「72時間」の徹底演習戦略を解説します。

参考書データ
| 項目 | 詳細 |
| 書名 | 数学I・A 入門問題精講 |
| おすすめ度 | ★★★★★(星5) |
| メイン対象 | 高校数学入門レベル、教科書内容に不安がある人 |
| 前提レベル | 中学数学が分かっていること |
| 到達レベル | 教科書完全マスター(※日東駒専・産近甲龍レベルには届きません) |
| 修了目安時間 | 計72時間(1周目36h + 2周目18h + 3周目18h) |
なぜ『入門問題精講』を選ぶべきなのか?
多くの受験生が陥る失敗、それは「基礎が固まっていないのに、入試レベルの問題集に手を出してしまうこと」です。 本書は入試対策の前の「前提知識」を、講義形式の丁寧な解説と厳選された良問で固めることに特化しています。「公式の丸暗記」ではなく「数学的な考え方」を養うことができるため、今後の伸びしろが劇的に変わります。
メリット・おすすめする理由
- 解説の「濃さ」が圧倒的: 問題の答えだけでなく、その解法に至るまでの「着眼点」や「思考のプロセス」が詳しく書かれています。独学でも「なぜ?」を残さずに進められます。
- 無駄のない厳選された問題数: 分厚い網羅系参考書とは違い、基礎を理解するために本当に必要な問題だけが収録されています。挫折せずにやり切れる分量です。
- レイアウトが見やすい: 1つのテーマが見開きで完結していることが多く、視覚的にも圧迫感がありません。学習のリズムを作りやすい構成です。
【重要】購入前の注意点・デメリット
本書は「基礎固め」には最強ですが、万能ではありません。以下の点に注意してください。
1. 入試レベル(日東駒専・産近甲龍)には届かない
本書を完璧にしても、日東駒専や産近甲龍といった大学群の入試問題がスラスラ解けるようにはなりません。あくまで「教科書レベルの内容を深く理解し、使えるようにする」ための本です。入試対策には、この後のステップアップが必須であることを理解しておきましょう。
2. 「わかったつもり」を排除する読み方が必要
解説がわかりやすいため、読むだけで「わかった気」になりがちです。しかし、実際に手を動かして計算し、自分の言葉で説明できなければ意味がありません。後述するサイクルの通り、泥臭い演習が必要です。
72時間で完成!「理解」を「定着」させる3周サイクル
ただ漫然と解くのではなく、目的意識を持って3周します。合計72時間の投資で、数学I・Aの基礎を完璧にしましょう。
1周目:【精読・実践】解説を読み込み、手を動かす(目安:36時間)
- 目的: 数学的概念の「本質」を理解し、基本問題を自力で解けるようにする。
- ポイント: ここで時間を惜しまないこと。「わかっているつもり」の箇所こそ、丁寧に読み込んでください。
- ペース:50分10ページ
- 手順:
- 解説(講義部分)を熟読する。
- たとえ「知っている公式」であっても飛ばさず読んでください。その公式が成り立つ理由や、使いどころの深掘りが書かれています。
- 問題を解く。
- 解説を隠して、自分の力で解きます。
- 答え合わせ&解説の再確認。
- 正解していても、解説と自分の解法プロセスが一致しているか確認してください。
2周目:【論理定着】セルフレクチャーで再現性を高める(目安:18時間)
- 目的: 「なぜその解き方をするのか」を言語化(セルフレクチャー)できるようにする。
- ペース:50分10ページ
- 手順:
- 問題を解く(1周目よりスピードアップ)。
- 【最重要】セルフレクチャーを行う。
- 解いている最中や答え合わせの時に、架空の生徒(あるいは過去の自分)に教えるつもりで、「なぜこの式変形をするのか」「なぜこの条件分けが必要なのか」を口に出して説明します。
- 説明に詰まったら、すぐに解説(講義部分)に戻って読み直す。
- ポイント: 言語化できない部分は、理解できていない証拠です。徹底的に潰しましょう。
3周目:【完全定着】スピードと論理の両立(目安:18時間)
- 目的: 迷いなく、正確かつ高速に正答を導き出せる状態にする。
- 手順:
- 2周目と同様に問題を解き、セルフレクチャーを行う。
- 問題を見た瞬間に「解法の方針」が立ち、手が止まることなく最後まで計算しきれるかを確認する。
この参考書の「次」に進むべき道
72時間のプログラムを完走したあなたは、もう高校数学を恐れる必要はありません。基礎体力は十分です。
入試基礎レベルへステップアップ: 『Super Quick 数学Ⅰ+A』へ進むのが王道ルートです。ここで培った「考え方」を武器に、いよいよ入試頻出問題(日東駒専・産近甲龍レベル〜)に挑戦しましょう。スムーズに接続できるはずです。
まとめ
以下に該当する人は、今すぐこの参考書を手に取ってください。
- 高校数学の授業についていけなくなってきた人
- 教科書ガイドを読んでも「なぜ?」が解消されない人
- 基礎からやり直して、確実な土台を作りたい人
『数学I・A 入門問題精講』を使った72時間の学習は、決して楽な道ではありませんが、裏切らない努力です。 この1冊をボロボロになるまで使い倒し、高校数学攻略の第一歩を力強く踏み出しましょう。




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